この施釉のタイルは、窯変釉を用いたため窯の位置や焼く日の天候に影響されやすかった。そのため全てのタイルに同じ釉薬を施しているにもかかわらず、バラバラの仕上がりになった。あたかも立体的で、だまし絵立体のようにも見える。

　形状は菱形を用いた。菱形は災難や厄から自身を守る、厄除けの意味があり、3つ合わさった亀甲型は、亀の甲羅のように固く身を守ることで長寿や健康の縁起の良いものとされ、ここに住む家族が災難から身を守り健康で過ごせるように願いこの形状を用いた。